「ありがとう相続.com」は相続に関する疑問・質問・トラブル解決をサポートします。

サポートメニュー

ホーム > サポートメニュー > 家族信託・民事信託

ここから本文です。

家族信託・民事信託

  1. 「信託」は,一般的な用語としては,文字どおり「信じて託す」ことです。民事信託でいうところの「信じて託す」とは,財産管理及び財産承継のことですが,相続の場面では,財産承継の方法として民事信託を活用することができます。
  2. 民事信託の基本構成は,①誰が(委託者),②誰に対し(受託者),③誰のために(受益者),④何のために(信託目的),⑤何を(信託財産),⑥どのようにするか(信託行為),という6つの要素で成り立っています。
  3. あまり聞き慣れない制度である「民事信託」が,将来の相続にどのように活用できるのか,具体的にイメージしてもらうために活用例を挙げてみます。
    (例1)
    Aには,Aと前妻との間の長男Bがおり,AはCと再婚してA名義の自宅に二人で一緒に暮らしているところ,将来,Aが後妻Cより先に亡くなったときに備えて,自宅は長男Bに受け継いで貰いたいものの,後妻Cが生きている間は,長男Bが自宅を売却処分したりすることなく,後妻Cが自宅で生活していけるように配慮したいケース。
    【民事信託の活用例】
    AがA名義の自宅を信託財産として長男Bを受託者として信託し,Aが亡くなった後,後妻Cを受益者として自宅に居住できる受益権を与え,後妻Cも亡くなった後は,長男Bを信託財産(自宅)の帰属権利者とする,信託契約をする。
    このケースの場合,Aが遺言書を作成することにより,後妻Cに自宅を相続させることで,A亡き後,後妻Cが自宅に居住することができる方法もありますが,後妻Cが亡くなったときに,自宅は,長男Bではなく,Cの法定相続人に相続されてしまうことになります。Aの長男Bと後妻Cとの間で養子縁組をしていないため,Bは後妻Cの相続人にはならないからです。
    後妻Cにも,将来,Cが亡くなったときには,Aの長男Bに自宅を遺贈する遺言書を作成しておいてもらうことも考えられなくはないですが,後妻Cは,後日(Aが死亡した後にでも),自由に遺言を撤回したり,内容を変更することが可能ですから万全ではありません。
    また,Aが遺言書において,長男Bに自宅を相続させることにしつつ,後妻Cが生きている間は自宅の処分を行わないように定めておいたとしても,長男Bがその定めを守ってくれるかどうかは分からず,後妻Cとの間で揉め事に発展する可能性も否定できません。
    民事信託を活用することにより,A亡き後も,後妻Cが住み慣れた自宅で生活できる環境を確保しつつ,財産の承継としては,最終的にAの長男Bに帰属させることで,こういった悩みの解消が期待できます。
    (例2)
    Aの将来の相続人(推定相続人)として長男B・次男Cがおり,長男Bには子(孫)はなく,次男Cには離婚した元妻が親権者となっている未成年の子(孫)Dがいるものの,次男Cには浪費癖があるため,Aが亡くなった後,Aの遺産を,長男Bと次男Cに相続させてしまうと,次男Cはすぐに散財してしまうおそれがあるけれども,次男Cの子(孫)Dにも財産を受け継がせたい希望があるケース。
    【民事信託の活用例】
    Aが長男Bを受託者として,A名義の預貯金を信託し,長男B,次男C,次男の子(孫)Dを受益者として,定期的な財産の給付をする信託契約をする。
    このケースで,Aが遺言することによって,Aの相続人ではない次男の子(孫)Dにも財産を遺贈することは可能ですが,年若い孫Dに,一度に多額の財産を与えてしまうことには不安がある場合,遺言でうまく対処することは困難です。
    民事信託を活用することにより,A亡き後に,Aが希望する方に対して,長期にわたり安定した財産の承継を実現することが期待できます。
  4. このように,ご家庭の事情により,遺言だけではご希望を実現することが難しいケースでも,民事信託によりご希望に沿った財産承継を図ることができる場合があります。将来の財産の承継でお悩みがある場合には,民事信託の活用もご検討ください。

サポートメニュー一覧